多かれ少なかれ夫婦の価値観の違いというものはあります。
特に育児の方針というのは、夫婦の育ってきた環境や受けてきた教育の違いが顕著に出てくる事から、夫婦の衝突が大きい項目だと言えます。
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夫と子育ての価値観が違いすぎ!?喧嘩の前に確認すべき対策6つ!
夫と子育てや育児の方針の価値観が違いすぎる…
- 夫は子どもの教育が放任
- 小学校の受験をさせたいのに、夫が許さない
- 夫が子ども抱っこしない主義で…
などなど妻を悩ます夫の価値観というのは数知れません。
例えば
私がお風呂に入っている間に子どもが大泣き。ところが夫はスマホと友達。光景をみて、私は思わず夫に「なんで、だっこしてくれないの?」と少し強めに言いました。「大丈夫だよ。すぐにだっこしたら、抱き癖つくから、あとで自分たちが苦労するよ!」と言ってきました。
以前から夫はすぐにだっこするのは良くないと主張していました。でも、大泣きモードに入っていた娘は、もう何をしても泣き止まず、泣きすぎてむせ返ってしまいました。さすがにそんな状況になるまで、だっこやあやすことをしないなんて、納得ができませんでした。(Yさん)
なんて事例もあります。
特に教育については夫もある程度正論の様な気もしますし、妻も強く出られなくて悩んでいる方も多いでしょう。
ここでは特に夫婦の子育ての方針に関する価値観の違いについて、夫婦が喧嘩したり衝突する前に知っておきたいことをまとめてみました。
1.価値観とは何かを知ろう
さて、まずは夫のイライラから頭を冷静にするために、大前提として「価値観とは何か」について簡単におさらいしてみましょう。
価値観というのは
- その人の根幹にある考え方
- その人の生き方
- その人の人生の方針
こういった項目で、いわゆるその人を形作る「土台」のようなものだと認識して下さい。そして「土台」というのは、人それぞれの「体調」「精神」「生きてきた環境」「周囲の影響」など様々な要因から形作られています。
それゆえ、「自分と全く同じ価値観を有する人」というのは絶対におりません。必ずどこかで価値観というのは異なります。むしろ同じである方が珍しく、まずはその点について認識してみましょう。
夫とは価値観が違って当然!
「夫に自分と同じ価値観であって欲しい」「自分の意見を認めて欲しい」このような気持ちがあるから夫にイライラするのです。
夫とは価値観が違って当然。これを前提に考えると、少しは心が落ち着きませんか?
2.価値観に正邪は無い事を知ろう
さて、現代社会では特に令和に近くなるにつれて「多様性(ダイバーシティ)」が叫ばれる時代に突入しています。
多様性(ダイバーシティ)
とは、多様な生き方を認めるという考え方で『人々は多様な生き方があるから相互に補い成長出来ていくのだ』という意味合いを含みます。
もう少し分かりやすく言うと
みんな違ってみんな良い
という事です。
多様性を認め相補完的・持続的に成長する社会においては、他者の価値観を否定する事は自分自身の世界を狭める事に他なりません。まずは
価値観に正邪は無いんだ
と認識する事が、夫婦の価値観の差を埋めるためのキーポイントになります。つまり夫の意見が「おかしい!」と思うのではなく「夫の主張にも、何かメリットがあるはず」と冷静に観察する事が第一歩となります。
ちなみに
- 他者を陥れたり
- 俺だけが正しい(モラハラ)
- 他者を不幸にする価値観
といった社会通念上、異常な価値観については否定が必要になります。
3.子育てに正解は無い事を知ろう
さて『子育てに正解は無い』と聞かされるとどのように感じますでしょうか。子育てというか、「教育そのものに正解は無い」といった方が正しいかもしれません。
私は職業柄、100人以上の人材の教育に携わってきました。しかし育てていく上で「まるで公式のように誰もが育つ方法」を見つける事が出来たか?というとそれは無理でした。
Aさんが育った教育方法をBさんに試しても上手くいかない
こんな事はザラにあります。大の大人でさえこうなのですから、無限の可能性を秘めている子どもに一律有効な教育手段など、ないのです。
世の中には公立高校の勉強のみで塾にも行かずに東大に行く人も沢山いるのです。しかしそういう教育法をまねたから誰でも東大に行けるか?というと、そうでは無い事は、ご理解頂けるでしょう。
そのため夫婦は「自己の価値観」にとらわれすぎず
子どもに合った教育
を見つけなければいけません。
これは非常に重要なポイントです。
妻や夫に合っていた教育方法だからと言って子どもに合うとは限らないのです。「私はうまくいった」「俺はうまくいった」こういった過去の成功体験は一度捨て去る勇気が必要です。
4.目標を見誤らないようにしよう
教育には目標があります。まずはそれをはっきりさせましょう。
例えば
- 子どもに英会話を習わせる
- 子どもを小学校受験させる
といったものを思い浮かべるかと思います。しかしこれは目標では無いんです。こういった教育はあくまで「手段」でしかありません。
これらの裏には本当の「目標」があるはずです。もう少し掘り下げてみましょう。どういうことかと言うと先ほどの例を取れば
- 子どもに英会話を習わせる=将来食うに困らないスキルを獲得させたい
- 子どもを小学校受験させる=自発的に勉強できる環境に入れ、自主性を持った子供に育てる
などなど。
いかがでしたでしょうか。少しシックリきましたでしょうか。
ところが近年では目標と手段が逆になってしまう親たちが後を絶ちません。
目的「もしかして」
手段「私たち‼︎」
目的・手段「「入れ替わってるー‼︎」」— ひろし (@hirolovesbeer) April 23, 2018
どういう事かというと、
子どもに英会話を習わせるのが目標となってしまい、全く役に立たない教材を買って満足した結果、子どもが将来役立つスキルは手に入れられなかった
小学校受験させたが、エスカレーター私立に入った結果、子ども気が緩み勉強をしなくなってしまった
などの望ましくない結果になってしまうという事です。 こういった事にならないためにも、まずは
子どもに教育を受けさせる真の目標は何か
という事を自分の中でしっかりと見出すようにしましょう。
目標「のみ」夫と共有しよう!
ここにきて、夫と「あなたの目標」を共有してみましょう。目標とは先ほど掘り下げた「真の目標」です。「手段」ではありません。
多くの方がこのステップを飛ばしてしまうために夫とギクシャクしてしまうのです。だって子どもをどう育てたいか分からないのに
小学校受験させたい!
なんて言っても、夫側からすれば
となるからです。ところが妻側が目標を掘り下げて、夫に対して
このように伝えた場合、ほとんどの夫は
このようになるでしょう。目標を伝えずに手段(小学校受験させる)などのみを話すから夫婦の価値観に溝が生まれてしまうのです。
必ずまず初めに目標のみを共有するようにしましょう。
6.最後に「手段」を議論しよう
この段階で初めて夫婦で議論を始めます。自主性のある子どもにするために、何をすれば良いか?こういった「手段」を問う議論であれば比較的建設的に話が進むのです。
最終目標(夫婦の想い)は共有出来ている訳ですらから、喧嘩になりそうになれば
「目標は一緒だよね!」
となり一歩踏みとどまれるのですね。
先ほどの「抱っこする」「しない」という話の裏には「夫は自主性のある子どもを育てたい」という思惑がある一方、妻は「子どもに愛情を持たせたい」「安全に健やかに育って欲しい」という気持ちもある訳です。
そのため落としどころは
「5分くらいは様子を見ても良いけど、5分くらいしたら、あやしてあげて欲しい。確かにすぐにだっこはする必要がないのかもしれないけど、こんなにむせ返るまで泣かせるにはさすがにかわいそうだと思う。」
となりました。その結果、この夫は「わかった。確かにむせ返るのはかわいそうだよね」として一件落着したそうです。
それ以降、その夫は長時間泣いている娘を放置することはなくなりました。妻はとても安心したとの事です。そして10ヶ月になった今でも、夫に安心して、娘をみていてもらうことができるため、とてもありがたく感じてもいるとの事。
いかがでしたでしょうか。
育児をすると、価値観の違いというのは少なからずどこの家庭でもでてくると思います。そんな時、自分の意見を主張したくなりますが、まずはそれを抑え「目標」を見定める事が重要です。その上で「手段」を議論する際には相手の主張も取り入れて話をすることで、男性は受け入れてくれる可能性が高くなります。
少しの考えの違いでも、積もってしまうととてもストレスになってしまうでしょう。
育児は夫婦2人で協力するものですので、しっかり夫と話し合い、お互いの意見を取り入れていくことで、円満に2人で育児をしていくことができるのです。
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