家事の大変な点というのは多くありますが、その中でも近年話題になっているのが「名もなき家事」にかかる負担。
単に「ゴミ出し」一つ取っても
- ゴミ回収のスケジュールを把握し
- ゴミを集めゴミ箱から出し
- ゴミをゴミ置き場に移動し
- 新しいゴミ袋を買い
- ゴミ袋をゴミ箱にセットし・・・
といった風に多くのプロセスが発生するのです。こういった細やかな作業は家庭の至るところに存在し、名前は無いけれども結構な重労働のそれをほとんど妻が処理しているような状況というのが、これまでの日本の夫婦の姿でした。
でもこれからはそれじゃダメだよね、という事で【名もなき家事】を夫の共有していくトコロから始めなくてはいけません。
妻が家中のいっぱいになったゴミをゴミ袋にまとめて玄関に置き、それを家事やってます風な顔で出しに行く世の夫たち。それゴミ出しじゃなくてただのゴミ移動ですから。
新しいゴミ袋をセットする、ゴミ回収のスケジュールを把握する等、名もなき家事が地味に発生してんだよ。— 大塚さとみ / PR Planner (@satonomix) 2018年1月28日
Contents
妻が負担を感じる【名もなき家事】夫に分かって貰う3つの方法
妻が負担を感じる【名もなき家事】。
そもそものところで、夫という生き物は【名もなき家事】に妻が苦しんでいるという事そのものが分かっていません。独り暮らしをしたことのある夫ならばまだしも、それすらない夫というのは【名もなき家事】の存在すら知りません笑
ですのでまず、夫婦で【名もなき家事】について共有する事から始める事が大事です。
なぜ夫は「名もなき家事」を分からないか
夫が【名もなき家事】を分かっていない理由は大きく分けて
- そもそも知らない
- 察する事が出来ないので気づいていない
- 思いやりがない
という所に問題があります。
名もなき家事に名前が付けられないのは、多くの名もなき家事は「結果」ではなく「プロセス」であることが多いから。ゴミ捨ては結果であり、ゴミ捨てに至るまでの準備であるプロセスの方が遥かに大変なワケです。
結果はともかくとして、こういった作業をやった事のない夫というのは「プロセス」に対して気づくことが出来ません。
妻が不満を感じる夫の行動に「察してくれない」というものがあります。女性が「夫は思いやりがない」と感じるのも、多くはここから派生しています。女性同士というのは周囲の状況をよく観察して生活する方が多いですが、男性の界隈ではそのような「横への配慮」というものが見当たりません。
夫に対して自発的に「察して」というのは中々難しい問題です。そのため、まずは夫に対して現状を共有するところから始めなくては、夫もなかなか妻の苦境には気づいてくれないでしょう。
例えば大変な在庫管理作業を夫は知らんぷりで、トイレットペーパーがなくなっても自分が用が終わっていれば交換しないし、ティッシュペーパーがなくなったら
「なくなったよー」
というだけで在庫の場所も聞かなければ交換もしない。
調味料が少なくなっていても、犬の餌が残り少なくても、なくなってから「あ、ない」というだけで少なくなってきた時点では何も言ってくれない…なんて事も良くある風景ではないでしょうか。
逆に夫が黙ってやっている「名もなき家事」というものも見つかるかもしれません。いずれにせよ、お互いの状況を教え合って「私(俺)だけがやってる・・・」という不公平感を無くす事が、第一に取るべき行動なのです。
1.アプリで【名もなき家事】を夫と共有!「家事の名は」
どこかで聞いたことのあるタイトルですが、「家事の名は」というアプリがあります。その名の通り名もなき家事をリスト化して共有するアプリ(iphoneのみ)。
【名もなき家事】のリスト化や、家事をやってくれたら報酬ポイントが付けられるなど家庭への貢献度が見える化出来るのが面白いアプリです。相手に対して感謝を数字で表す事が出来ますので、ゲーム好きな夫はハマる・・かも!
デフォルトで入っている家事も面白いですから、そのまま活用してもOKですし、自分で家事を追加する事も可能。
2.【名もなき家事】をリスト化してみる
名もなき家事は「見える化」して共有するのが基本です。特に察する事が出来ない夫に対しては文字にしてみせるのが何より効果的。
こういったリストをつくるにあたって、参考にすべき読みものを集めてみました。
つるの剛士さんのブログが面白い
早速ですが、とても面白い【名もなき家事】のリストネタになりそうなつるの剛士さんのブログ記事。ご自身が育休を取られた際に得た気づきをリスト化されています。
非常に苦労されたご様子で、これは夫と一緒に見てみると面白いでしょう。おすすめ。
- 外出中の雨に絶望感
- 洗濯物畳み中なぜか靴下片方だけズボンのポケットから出現
- 体操着がピンクに染まる怪奇現象
- 念のため取り込んで出かけたのに雨降らない
- 子供達の部屋汚すぎ
つるの剛士さん公式ブログより引用
梅田悟司さんのツイート
「やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。」著者である梅田さんのツイート。
ここのツイートをご夫婦で読んでみる事を超オススメ!スレッド化されており、少し長いですがリンクより見てみて下さい。読んでみる事で名もなき家事の中にも「マイナスをゼロに戻す作業(部屋干し洗濯物を戻すなど)」というものがある事に気づくことが出来ます。
ただ単にリスト化するだけではなく、重要な物、大変なもの、面倒なもののように区分けしてみるとより分かりやすくなる不思議。
育休を4ヶ月取得して感じたこと
・授乳以外は男性もできる
・子ども慣れしてないは甘え
・子育ては2人でやってちょうどいい
・名もなき家事多すぎ
・育児での凡ミスは死に直結
・24時間、緊張状態が続く
・会話できる大人は命綱
・職場の方が落ち着く
・仕事の方が楽
・仕事の方が楽
・仕事の方が楽— 梅田悟司/『名もなき家事に名前をつけた』9/17発売! (@3104_umeda) 2019年4月11日
3.【名もなき家事】に関するオススメの本を共有する
「リ・ボジショニング」「タッパー神経衰弱」など面白い言葉で名もなき家事をリスト化しているオススメの著書です。
ご自分で読むと気持ちが楽になる部分もあるでしょうし、夫に読んでもらって共感してもらうのも良いでしょう。
「食器を洗う前に水に浸す」「乾いたら元の場所に戻す」など、はっきり名前が付けられない「#名もなき家事」。一つ一つに名前を付け、#家事 に関わる負担を「#見える化」する試みが始まっています。https://t.co/PYED8ABF3u pic.twitter.com/aozDqDnw5K
— 中日新聞 (@chunichi_denhen) 2019年9月16日
4.夫を一度は困らせること
少し意地悪な方法ですが結構効くことがあるので、夫に補充の概念を持ってもらうためのちょっとしたコツを。
何か物がなくなったとき、例えばティッシュがなくなったときや料理酒がなくなったとき、夫が「なくなったよー」というとします。
その時、たとえ在庫があったとしてもすぐには出してきませんし、どこどこにあるよ、とも伝えません。「ふーん」と言ってみたり、「あーそうなんだ」と素っ気ない態度をとります。
「え?ほんと?」などわざと驚いてもいいでしょう。そうすることで、彼なりにどうするかちょっと考えます。「在庫ある?」「替えはどこ?」などとたいてい聞いてきます。
こうやって、やばい、無い・・・という焦りや問題意識を少しでも持ってもらった後で、在庫があることを伝えたり持ってきたりするのです。
言ってしまえばすごく些細なことで、そんなので効くのか・・・と思われるかもしれませんが、このように夫自身に「自分事化」させるのはとても大事。
いかがでしたでしょうか。
失敗する前に親がお膳立てをしていたら、子供はいつまで経っても成長しないように、夫に対してもお膳立てをしていたらいつまで経っても物事は変わらないままです。きっと反対の立場だったとしても、相手に何も言わずやってもらっていたら気づかないこともあるでしょう。
気遣いの出来る理想の夫に近づけるためにも、そのことを心に留めて夫と接してみることをオススメします。